イギリス留学と紅茶と刺繍

留学の準備からイギリスでの暮らしをのんびり書きます

英国王立刺繍学校〜通学②〜

こんにちは😃

今回は英国刺繍の刺し始めから刺し終わりまでお伝えしようと思います。

 

道具を揃えて下書きをし、枠を組み立てるまではこちらから。

英国王立刺繍学校〜通学①〜 - イギリス留学と紅茶と刺繍

 

私が受講したCertificate&Diplomaコースでは、指定された複数の刺繍スキルを必ず作品の中に取り入れなければなりません。

その他のスキルは様々な作品を見ながらやりたいものを選んでいきます。

こちらがJacobeanコースの刺繍スキル一覧。下線部が必須です。ここに記載されていないスキルももちろん入れても大丈夫です。

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そしてこちらが私の刺繍スケジュール。あれもこれもやりたいと思って全部で30スキルくらいになってしまいました。笑

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レッスンの進め方は自分で決めます。

私は最低回数で通いたかったので、

8回のレッスン中最初の2回は説明と刺繍の準備、最後の1回は仕上げ作業と考えて、刺繍に使えるレッスンは5回。

単純計算で1レッスン6スキル学ぶというハードスケジュール。

先生にスケジュールを見せるとニヤッとされましたが、否定はされずやれるとこまでやってみようという反応でした。

主に通学する日は新しいスキルを先生から直接教わり、自宅でそのスキルを使って縫い進めていきました。

クラスでは教科書を見ることもできたので、自分でできそうな刺し方は本を見てやっていました。

 

刺し途中の写真↓

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*格子状になっている中心の花びらの部分→Trills

*花びらの下の葉の部分→Long and short

*ちょうちょの羽のふち→Raised stem band stitch

こんな感じでちょこちょこと刺し方をかえて刺繍していきます。

 

全て自分の好きなようにデザインをしていいのですが、それぞれの刺し方の特徴を知らないと色の出し方(グラデーションなのか個々の色みをはっきり出すのか等)やデザインの雰囲気が変わってしまうので、

先生には「こういう雰囲気でこういう色の出し方をしたい!」と明確に伝えて、それにあった刺し方を提案してもらうこともありました。

 

そして出来上がりがこちら↓

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なぜか横になってしまうけど本当は縦です。

 

葉が悪目立ちしたり、糸の太さが均一じゃなかったり、やり直しすぎてボロボロになったとこがあったり、

いろいろ反省点はありますが、

初めて自分でデザインしてたくさんの刺し方で作ったお気に入りの作品です。

 

これをボードにぴんぴんに張って縫い付け、額縁に入れる準備をして、最終レポートと一緒に提出します。

評価してもらったものを返してもらって、Jacobeanコースは終了です。

 

プチ失敗として、最後のボードに張って仕上げる作業をMountingと言うのですが、これが予想以上に時間がかかり、追加で1レッスンを申込みました。

硬いボードを大きなカッターで切り、ボンドで作品を固定し、さらに100本くらいまち針を使って固定し太めの糸で周囲を縫っていきます。

個人的にはこの作業が一番辛かったです。笑

 

私は海外経験が浅いので、一日中イギリスのネイティブスピーカーの人たちに囲まれてコミュニケーションをとる、なんて経験はこれが初めてでした。通常の状態がどうなのかわかりませんが、クラスで一緒になった方々はイギリス生まれイギリス育ちのご高齢の方がほとんどで、みんなおしゃべりをしながら楽しそうに縫っていました。会話に入りたいけどうまく英語が喋れなかったり、せっかく褒めてもらったから何か会話を続けたかったけどそれもなかなかうまくできず、もどかしい気持ちもありました。先生に対してやりたいことを明確に伝えたり、進捗状況を話すのでさえドキドキしたり、私の英語の未熟さを痛感させられることも多々ありました。ですが、振り返ってみるとこの経験が1年のイギリス滞在で一番英語が伸びた良い経験だったと感じています。

自分の趣味が刺繍だと改めて感じることもできたし、伝統的な刺繍スキルも学ぶことができました。😃

 

刺繍でなくても、なんでもいいのでネイティブスピーカーだけの環境に飛び込んでみるというのはいろんな意味でとても大切だと思います。

 

初めての作品は大事に自宅に飾ろうと思います😃